大豆を使ってできるものとは?【意外なアノ料理も?】

大豆 できるもの

大豆は、日本だけでなく世界中で広く生産・流通している栄養価の高い優れた食品です。

大豆を使ってできるものは本当にたくさんあるのです。あなたはいくつ思いつきますか?

豆腐や味噌などの伝統的な大豆食品から、最近広まってきた新たな加工食品に至るまで、大豆はさまざまな形で私たちの食生活に取り入れられています。

 この記事では、大豆を使って作られる様々な食材・料理を紹介していきます。 きっとあなたが思いつかなかった意外な料理も出てきますよ。

大豆の魅力に改めて気づかされるはずですので、ぜひ最後までご一読ください。

目次

大豆は非常に万能な食材なんです

大豆 万能 変身 食材

大豆は、多彩な食品に変身する万能食材です。 その用途は大きくふたつに分けられます。 

ひとつは大豆油用で、日本では大豆の71%が大豆油に加工されています。 もうひとつは食品用で、これは全体の約24%にあたり、残り5%が飼料用などに使われています(平成19年度農林水産省推計)。

 日本や東南アジアでは大豆が古くから身近な食べ物として重宝されており、食用に多く消費されていますが、東南アジア以外では大豆油としての使用が主流です。

大豆を加工する方法は多岐に渡ります。 まず、乾燥大豆を「煎る」、「煮る」という加工方法。

煎った大豆は「煎り大豆」としてそのまま食べることができます。煎り大豆は節分の豆まきで使われますよね。さらに煎り大豆を粉砕するときな粉になります。

煮た大豆は「水煮大豆」として利用されます。水煮大豆は下準備不要で料理に取りかかれて便利なため、スーパー等で必ず販売されていますよね。

大豆を「蒸す」「茹でる」という加工方法も一般的。また、蒸したり茹でたりした後の作り方は更に多様です。

大豆を茹でて濾過したものが豆乳

さらに豆乳を使い、多くの食品が作られます。 豆乳をしぼった残りかすはおからになります。おからは食物繊維が非常に多いヘルシーな健康食品ですよね。

豆乳を加熱して凝固させた上澄みは湯葉になります。

豆乳ににがりを加えて固めると豆腐になります。豆腐に「きぬごし豆腐」や「木綿豆腐」、「寄せ豆腐」といったさまざまな種類の豆腐ができる上に、 この豆腐からもさまざまな大豆食品ができるのです。

例えば、豆腐を薄く切って揚げると油揚げができ、木綿豆腐を高温で揚げると厚揚げが、凍らせて乾かすと凍り豆腐(高野豆腐)ができますよ。 他にも、豆腐をくずして水気を切り、ひじきやにんじんなどを混ぜて揚げると、がんもどきが完成します。

また、茹でたり蒸した後、発酵の過程を経ることで、納豆味噌醤油などの伝統的な大豆食品が作られます。 これらの食品は、オリゴ糖を生み出し腸内環境を整えるなどさらに健康効果を高めます。

納豆は手軽なたんぱく源として、味噌や醤油は基本の調味料として、私たちの食卓に欠かせない存在ですよね。

食用の国産大豆の供給割合は豆腐が61%と最も高く、次いで煮豆・惣菜12%、納豆12%、味噌醤油8%となっています(平成19年度農林水産省推計)。

加工方法ではなく栽培過程の違いでも、大豆は他の食材に変化します。大豆が発芽した状態で収穫すると大豆もやし。 まださやが緑色の若い段階で収穫される大豆は、枝豆として食べられます。 

ほか、色や味わいが違うので別の食品と考えられがちなものに、黒豆があります。黒豆も「黒大豆」という大豆の一種なのです。おせち料理に欠かせない食材ですよね。

大豆はさまざまな加工方法や成長段階によって多種多様な食品に変化しているのです。

参考:農林水産省|大豆をめぐる最近の動向|平成22年1月
食農教育2010年7月|意外に知らない大豆のマメ知識
大豆のまめ知識|農林水産省

大豆を使ってできるもの【意外なアノ料理も】

大豆 できるもの

大豆は、その加工性の広さから料理のレパートリーを広げてくれます。私たちが普段口にしている多くの料理やデザート、さらには飲み物にまで大豆は使われているのです。大豆からできるものには、次のようなものがあります。

和食

五目煮、味噌汁、おでん(もち巾着やがんもどき、厚揚げなど)、稲荷寿司など。挙げればきりがないほどです。日本人の食卓に大豆食品は欠かせませんよね。

洋食

ポークビーンズ、チリコンカン、豆入りドライカレーなど。大豆の味わいは主張しすぎないため、洋食メニューに使用してもよく合いますよ。

中華料理

麻婆豆腐が有名ですよね。大豆と野菜の中華炒め豚肉ともやしと黒酢炒めなど、中華料理にも大豆食品はよく使用されます。

地方食

沖縄の「豆腐よう」。 沖縄の島豆腐を泡盛や麹などで半年間漬け込んだ発酵食品で、「東洋のチーズ」とも呼ばれるほど濃厚で深みのある味わいです。お酒のおつまみにぴったりですよ。

代替食品

大豆ミート」は近年、右肩あがりで市場が広がっています。 お肉と同じ食感を目指して作られ、唐揚げやハンバーグ、ミートスパゲティなど、従来の肉料理を大豆製品で再現しています。 味わいは淡泊なので、スパイスや調味料で味を調整することが調理のコツ。

グルテンフリー食品として、大豆粉で作られた大豆ヌードルなどがあります。

健康志向の人や宗教的な制約がある人、アレルギーをもつ人の代替食品として大豆は重宝されます。グルテンフリー食品や糖質制限食が注目されている近年、大豆の役割は大きいものですね。

次に、海外の大豆の使用例を紹介していきましょう。世界的に見ても、大豆は多様な文化のもと広く使われています。 

インドネシア

テンペが有名です。 大豆を発酵させたもので、揚げてナゲットなどに調理し、ボリュームのある主菜として利用します。 ヴィーガンやベジタリアンの人にとって、貴重なたんぱく質源です。 

ケチャップアニスというソイソースも大豆を原料としています。

タイ

大豆から作られたものに、日本の醤油に似たシーユーカオや、コクのあるシーズニングソースがあります。タイ料理の味付けに欠かせない調味料です。

中国・香港

大豆を塩などで発酵させ乾燥させた調味料トウチがあります。家常豆腐(ジャーチャンドウフ)という、豆腐を揚げて野菜と炒め煮してとろみをつける家庭料理もあります。

中国や香港が本場の豆腐花(トウファ)というデザートは日本でも有名ですよね。絹ごし豆腐をさらになめらかにした食感で、小豆やフルーツ、好みのシロップをかけて食べるデザートです。

メキシコ

メキシコ料理の定番食材であるトルティーヤも大豆粉で作られることがあります。

トルティーヤとは、タコスの外側の皮に使われている薄い粉生地のこと。 本場ではすりつぶしたとうもろこしの粉で作られることが多いですが、日本で作る場合、大豆粉を使うことがあります。 

大豆は料理だけでなく、デザートや飲み物にも多く使われています。健康志向の人の購入動機を高めて人気を集めていますよ。

デザート

ガトーショコラなどの焼き菓子に大豆粉を使うことがあります。ほか、豆乳はさまざまなデザートに使いやすく、豆乳プリン豆乳ドーナツ豆乳ソフトクリームなどが作られます。

飲み物

ソイラテ豆乳バナナジュースなど。コーヒーや紅茶にミルクのかわりに豆乳を入れることは珍しくありませんね。

大豆を使った料理、デザート、飲み物。言われてみれば口にしたことがある・・・そんな方も多いのではないでしょうか。

参考:今昔、豆の加工品|農林水産省

【まとめ】日本も世界も大豆からできるものでいっぱい

大豆 できるもの まとめ

大豆からできるものは幅広く、日本だけでなく世界中で身近で万能な食品として普及していることがわかりましたね。

大豆食品の多様性は、伝統的でヘルシーな豆腐や味噌、醤油などの存在はもとより、近年、健康志向や代替食品の観点からも注目されています。大豆ミート、デザート、さらには飲み物に至るまで、私たちの食生活を彩ってくれていますよね。 

栄養価が高く、様々な健康効果が期待される大豆。これからも積極的に私たちの食卓に取り入れて、健康的な生活と食の楽しみを味わっていきたいものですね!

目次