大豆ともやしの違いを知っていますか?
大豆は植物性たんぱく質で、もやしは野菜。そもそも違うものなのじゃないの、と思う人も多いはず。
こちらの記事では、大豆ともやしの共通点や違いを説明し、それぞれの栄養・効能や食べ方のコツなどをお伝えしていきます。
大豆ともやしの特徴を知ることで、これからの健康や美容に役立てることができますよ。
そもそも大豆ともやしはどう違う?
大豆は、豆の一種で良質な植物性たんぱく質。
大豆には、豆腐や納豆、豆乳、みそや醤油といった加工品が多く、さまざまな形で食卓に登場します。
「畑の肉」といわれるほど栄養があり、動物性食品の摂取を控えるベジタリアンやヴィーガンの人にとって貴重なたんぱく質源です。ダイエットや体を鍛えている人にも、高たんぱく低糖質の大豆は、重宝されています。
もやしは、豆が発芽した状態の野菜。
もやしは大きく分けて「大豆もやし」「緑豆もやし」「ブラックマッペ」の3種類があります。
- 大豆もやし
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大豆が発芽した状態の野菜。大豆の部分の歯ごたえがあり、ナムルやビビンバによく使われます。しっかりした食感と味わい。
- 緑豆もやし
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春雨の原料である緑豆(りょくとう)が発芽したもの。日本で生産量・流通量ともにナンバー1。スーパーでよく見かけるもやしはこちらです。やや太めでくせがなく、炒め物や鍋、ラーメンと幅広く使われます。
- ブラックマッペ
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タイやミャンマーで栽培される黒い豆が発芽したもの。やや細めでほのかな甘みがあります。3つのもやしのうち、ビタミンCが一番豊富。水分が少ないためしんなりしにくく、焼きそばなどに向いています。
大豆もやしは、大豆からできる食品のひとつということになります。
大豆ともやしの栄養や食べることの効能
大豆ともやしには共通する部分もあれば、違う点があることもわかりましたね。
次に、大豆ともやしの栄養や効能について整理してみましょう。
大豆ともやしの栄養・効能
大豆の栄養と効能を復習します。
- たんぱく質が豊富で筋肉や髪の毛などの体を作る
- 食物繊維が便通の改善を促す
- イソフラボンが乳がんや骨粗鬆症の予防に役立つ
- サポニンが肥満の改善や老化防止に役立つ
- レシチンが血中コレステロール値を下げる
- ビタミンB群は脳の機能を維持する
- ビタミンE群の血行促進作用で肩こり改善、抗酸化作用で美肌を作る
- カリウムが血圧を正常に保つ
- 消化のスピードがゆっくりで満腹感が続きやすくダイエットに向いている
- オリゴ糖が腸内環境を整える
- 不飽和脂肪酸が多く含まれ、動脈硬化予防が期待される など
大豆に比べてもやしの栄養と効能はこちら。
- たんぱく質が豊富で筋肉や髪の毛などの体を作る
- 食物繊維が便通の改善を促す
- 低カロリーでダイエット中でも満腹感を感じられる
- 抗酸化物質が豊富で細胞を守り炎症を抑制する
- 銅が豊富で鉄分とともに造血する
- ビタミンB群が豊富で代謝をよくする
- ビタミンCが免疫力を高めたり、鉄分の吸収を促す
- カルシウムが骨や歯を増強する
- カリウムが血圧を正常に保つ
- アスパラギン酸が疲労回復やスタミナ増強に役立つ
- GABA成分がストレスを和らげる など
大豆ともやしの栄養や効能には共通する部分もあれば、違いもありますね。
もやしについて、もう少し細かく見ていきましょう。3つのもやしの栄養素や成分は次のようになっています。
大豆もやし | ブラックマッペ | 緑豆もやし | |
---|---|---|---|
たんぱく質 | 3.6 | 2.2 | 1.8 |
食物繊維 | 2.3 | 1.5 | 1.3 |
ビタミンB1 | 0.08 | 0.04 | 0.04 |
カリウム | 160 | 65 | 79 |
カルシウム | 25 | 16 | 9 |
アスパラギン酸 | 870 | 490 | 500 |
もやしのうち、大豆もやしの栄養素や成分値が総じて高いですね。
大豆もやしは、大豆が発芽して成長する過程で生まれる栄養素を含みます。
大豆に比べて、女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンは約1,3倍になり、また、葉酸やビタミンC、ビタミンB2の量もアップ。
食物繊維やたんぱく質は体内に吸収されやすい形になり、ほかにも、カルシウムや鉄分、GABAも増えます。
発芽の過程を通して、大豆もやしの栄養は大豆以上にパワーアップするということですね。
もやしは、「もやしっ子」という言葉が使われるように栄養が少ないイメージがあるのですが、そんなことは全くないことがわかります。
参考:もやし生産者協会|大豆もやしの栄養と機能性
株式会社サラダコスモ|大豆もやしの栄養がもつ肌への影響
カゴメ|もやし栄養!あるorない?
大豆もやしの扱い方
大豆もやしの栄養や効能を上手に取り扱うために、大豆もやしの特徴を押さえておきましょう。
- 性質
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大豆もやしは熱に弱く、水に溶けやすい性質があります。
もやしには土などの汚れはついていないため、調理前はさっと水洗いするだけで十分です。
茹でるときは短時間にとどめましょうを。鍋やスープに入れてそのまま食べるレシピだと栄養を逃すことなく取り入れられます。
- 日持ち
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日持ちはしません。未開封の状態で冷蔵保存をして2~3日、冷凍保存をすれば2~3週間もちます。
水に浸して保存をすると日持ちは長くなりますが、栄養分は流出してしまうため、あまりおすすめはできません。
- 旬の時期
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大豆もやしに旬の時期はありません。水耕栽培のため天候の影響を受けにくく、通年通して安定して供給されています。
【まとめ】大豆が発芽したら大豆もやしになる!
こちらの記事の内容をまとめると以下の通りです。
- 大豆が発芽したものが大豆もやしになる
- 発芽の過程で新たな栄養が生み出される
- 大豆もやしは3つのもやしの中で総合的に栄養が豊富
大豆も優秀な食品ですが、大豆もやしも負けないくらい優秀ということがわかりましたね。
値段も安く通年手に入りやすい大豆もやし、大豆とともに健康と美容のためにどんどん取り入れていきましょう!