昔から日本の食卓を支えてきた大豆。
大豆は栄養価が高く、タンパク質が豊富であることから「畑の肉」とも呼ばれています。
豆腐・納豆・味噌・醤油・豆乳など、大豆を原料にした食品は数多くあります。
「大豆って自分でも育てられるのかな?」と考えたことはありませんか?
この記事では、大豆の自家栽培や、種まき時期について解説します!
普段食べている大豆を、より深く理解していきましょう。
そもそも大豆って自家栽培できるの?
大豆は広大な畑で栽培するイメージがあるかもしれませんが、実は自家栽培もできるんです!
プランターを使えば、家のバルコニーでも手軽に大豆を栽培できます。
家の庭に小さな畑がある場合は、もちろんそちらでも問題ありません。
自分で育てた大豆は、格別に美味しく感じるものです。
子どもと一緒に栽培すれば、食育を兼ねた良い思い出になるでしょう。
大豆の使い道は幅広く、茹でて料理に入れたり、自家製の味噌を作ったりできます。
大豆の自家栽培に必要なものは、以下のとおりです。
- 深さ20cm以上のプランター
- 野菜用の培養土
- 大豆の種
- 苦土石灰(くどせっかい)
- 堆肥(たいひ)
- スコップ
- ジョウロ
大豆の自家栽培を成功させるためには、適切な時期に、正しい方法で種をまくことが大切です。
次の章で詳しく解説していきます。
大豆の種まき時期を大豆のプロが解説します
大豆の種は、5月〜6月ごろにまくのが一般的です。
理由としては、以下の2点が挙げられます。
- 大豆の種が発芽しやすい温度が、15℃〜25℃であるため
- 昼と夜の寒暖差が大きいと、質の良い大豆ができるため
15℃よりも温度が低い環境では、発芽までの時間が長くなります。
発芽に時間がかかると大豆の種が腐ってしまうため、適温で早く発芽させることが大切なのです。
大豆は種まき後、10日ほどで発芽します。
7月〜8月には紫色の小さな花を咲かせ、花の付け根に付いたサヤの中で豆が成長していきます。
この段階が、おつまみとしてよく食べられる「枝豆」の状態です。
枝豆がさらに成長すると、大豆になります。
大豆の収穫時期は、10月下旬から11月上旬ごろ。
種まきから半年ほどで収穫するスケジュールです。
5月〜6月ごろに種をまく大豆は「中生(なかて)」と呼ばれる品種です。
栽培しやすい品種は、地域によって異なります。
地域に合う品種の大豆を、適切な時期に種まきすることが大切です。
4月〜5月に種をまく「早生(わせ)」や、6月〜7月に種をまく「晩生(おくて)」という品種もあります。
種まきの時期が早いほど、収穫の時期も早くなります。
大豆の種まきは下準備が大切
大豆の種まきを成功させるためには、下準備が大切です。
下準備は、大豆の種をまく2週間前までにおこないましょう。
まずは、プランターと土を用意します。
大豆を育てる土は「野菜用の培養土」がおすすめです。
次に土の酸性度(pH)を、大豆が好む弱アルカリ性に調整します。
プランターに土を入れ「苦土石灰」を混ぜて耕しましょう。
苦土石灰には、土を弱アルカリ性にする力があります。
苦土はマグネシウム、石灰はカルシウムのことです。
プランターの大きさによって、必要な苦土石灰の量が変わります。
混ぜすぎた場合はやり直しが難しいため、必ずパッケージに書いてある規定の量を守りましょう。
土に苦土石灰が馴染み、酸性度が調整されるまでは、1週間ほどかかります。
土に刺すだけで酸性度を測定してくれる「土壌酸度計」があると便利です。
1週間ほど期間を空けたら、苦土石灰を混ぜ込んだ土に堆肥を加え、耕します。
大豆の種まき方法と注意点
大豆の種をまくのは、土に堆肥を加えてから1週間〜2週間後です。
土を耕し、2cmほど(指の第一関節くらい)の深さに大豆の種を3〜4粒まきます。
種と種の間には、20cmほどの間隔が必要です。
そのため、大きめのプランターを用意しましょう。
種まき後、正しく水やりをおこなえば、10日ほどで発芽します。
水分量が多すぎると、大豆の種が腐ってしまうため気をつけてください。
水やりは、土が乾いている場合におこなう程度で問題ありません。
大豆の種をまいたプランターは、日が当たる場所に置いておきましょう。
また美味しい大豆は、鳥も大好きです。
種が発芽する前に、鳥に食べられてしまうことも少なくありません。
プランターにネットを被せるなどして、対策しておきましょう。
まとめ
大豆は、庭の畑やプランターで自家栽培できます。
5月〜6月ごろに種まきをおこない、10月〜11月ごろに収穫するのが一般的です。
大豆の品種によっては、種まきや収穫の時期がズレることもあります。
大豆の種まきをおこなう際には、あらかじめ土の状態を整えておくことが大切です。
この記事で解説した方法を参考にして、種をまいてみてください。
せっかくまいた大豆の種が鳥に食べられないよう、種まき後はネットをかけましょう。
また、大豆の種が発芽したあとの育て方については、改めて記事にまとめる予定なのでお楽しみに!