昔から日本の食卓を支えてきた大豆。
大豆は栄養価が高く、タンパク質が豊富であることから「畑の肉」とも呼ばれています。
豆腐・納豆・味噌・醤油・豆乳など、大豆を原料にした食品は数多くあります。
「大豆って自分でも育てられるのかな?」と考えたことはありませんか?
この記事では、大豆の自家栽培や、種まき時期について解説します!
普段食べている大豆を、より深く理解していきましょう。
そもそも大豆って自家栽培できるの?
![大豆栽培のイメージ](https://soy-media.com/wp-content/uploads/2023/10/25319512_s.jpg)
大豆は広大な畑で栽培するイメージがあるかもしれませんが、実は自家栽培もできるんです!
プランターを使えば、家のバルコニーでも手軽に大豆を栽培できます。
家の庭に小さな畑がある場合は、もちろんそちらでも問題ありません。
自分で育てた大豆は、格別に美味しく感じるものです。
子どもと一緒に栽培すれば、食育を兼ねた良い思い出になるでしょう。
大豆の使い道は幅広く、茹でて料理に入れたり、自家製の味噌を作ったりできます。
大豆の自家栽培に必要なものは、以下のとおりです。
- 深さ20cm以上のプランター
- 野菜用の培養土
- 大豆の種
- 苦土石灰(くどせっかい)
- 堆肥(たいひ)
- スコップ
- ジョウロ
大豆の自家栽培を成功させるためには、適切な時期に、正しい方法で種をまくことが大切です。
次の章で詳しく解説していきます。
大豆の種まき時期を大豆のプロが解説します
![大豆の収穫イメージ](https://soy-media.com/wp-content/uploads/2023/10/27599916_s.jpg)
大豆の種は、5月〜6月ごろにまくのが一般的です。
理由としては、以下の2点が挙げられます。
- 大豆の種が発芽しやすい温度が、15℃〜25℃であるため
- 昼と夜の寒暖差が大きいと、質の良い大豆ができるため
15℃よりも温度が低い環境では、発芽までの時間が長くなります。
発芽に時間がかかると大豆の種が腐ってしまうため、適温で早く発芽させることが大切なのです。
大豆は種まき後、10日ほどで発芽します。
7月〜8月には紫色の小さな花を咲かせ、花の付け根に付いたサヤの中で豆が成長していきます。
この段階が、おつまみとしてよく食べられる「枝豆」の状態です。
枝豆がさらに成長すると、大豆になります。
大豆の収穫時期は、10月下旬から11月上旬ごろ。
種まきから半年ほどで収穫するスケジュールです。
5月〜6月ごろに種をまく大豆は「中生(なかて)」と呼ばれる品種です。
栽培しやすい品種は、地域によって異なります。
地域に合う品種の大豆を、適切な時期に種まきすることが大切です。
4月〜5月に種をまく「早生(わせ)」や、6月〜7月に種をまく「晩生(おくて)」という品種もあります。
種まきの時期が早いほど、収穫の時期も早くなります。
大豆の種まきは下準備が大切
大豆の種まきを成功させるためには、下準備が大切です。
下準備は、大豆の種をまく2週間前までにおこないましょう。
まずは、プランターと土を用意します。
大豆を育てる土は「野菜用の培養土」がおすすめです。
次に土の酸性度(pH)を、大豆が好む弱アルカリ性に調整します。
プランターに土を入れ「苦土石灰」を混ぜて耕しましょう。
苦土石灰には、土を弱アルカリ性にする力があります。
苦土はマグネシウム、石灰はカルシウムのことです。
プランターの大きさによって、必要な苦土石灰の量が変わります。
混ぜすぎた場合はやり直しが難しいため、必ずパッケージに書いてある規定の量を守りましょう。
土に苦土石灰が馴染み、酸性度が調整されるまでは、1週間ほどかかります。
土に刺すだけで酸性度を測定してくれる「土壌酸度計」があると便利です。
1週間ほど期間を空けたら、苦土石灰を混ぜ込んだ土に堆肥を加え、耕します。
大豆の種まき方法と注意点
大豆の種をまくのは、土に堆肥を加えてから1週間〜2週間後です。
土を耕し、2cmほど(指の第一関節くらい)の深さに大豆の種を3〜4粒まきます。
種と種の間には、20cmほどの間隔が必要です。
そのため、大きめのプランターを用意しましょう。
種まき後、正しく水やりをおこなえば、10日ほどで発芽します。
水分量が多すぎると、大豆の種が腐ってしまうため気をつけてください。
水やりは、土が乾いている場合におこなう程度で問題ありません。
大豆の種をまいたプランターは、日が当たる場所に置いておきましょう。
また美味しい大豆は、鳥も大好きです。
種が発芽する前に、鳥に食べられてしまうことも少なくありません。
プランターにネットを被せるなどして、対策しておきましょう。
まとめ
![茹でた大豆と豆乳](https://soy-media.com/wp-content/uploads/2023/10/28020001_s.jpg)
大豆は、庭の畑やプランターで自家栽培できます。
5月〜6月ごろに種まきをおこない、10月〜11月ごろに収穫するのが一般的です。
大豆の品種によっては、種まきや収穫の時期がズレることもあります。
大豆の種まきをおこなう際には、あらかじめ土の状態を整えておくことが大切です。
この記事で解説した方法を参考にして、種をまいてみてください。
せっかくまいた大豆の種が鳥に食べられないよう、種まき後はネットをかけましょう。
また、大豆の種が発芽したあとの育て方については、改めて記事にまとめる予定なのでお楽しみに!