醤油や味噌、豆腐、納豆など、大豆は日本人の食卓には欠かせない食品です。しかし、身近な食材である大豆の育ち方・育て方について知っている方は少ないでしょう。
日本の大豆の年間需要は約357万トンで、その内の約243万トンは大豆油として、約99万トンが食用品として利用されています。しかし、日本国内で生産されている大豆は少ないです。農林水産省の平成29年度のデータをみると、自給率は約7%しかありません。
日本人の食生活には欠かせない大豆の成長過程や自宅で育てる方法を知って、自分で家族が口にする大豆を育ててみたいと考えている方も多いでしょう。
今回は、大豆の育て方や家庭でも実践できる栽培方法について紹介します。
大豆の栽培方法や家庭用のプランターを使用した大豆の育て方を知って、自分の手でオーガニックの大豆栽培をはじめてみてはいかがでしょうか?
引用元
そもそも大豆ってどうやって育つの?
大豆はバラ目・マメ科・大豆属の1年草です。暖かくなってきてから畑で種まきをし、冬前に収穫するのが一般的な栽培スケジュールです。具体的には以下のとおりです。
- 気温が15〜25℃になってから、種まきを行います。それ以下だと発芽しません
- 種まきして1週間〜10日程度で発芽します。苗の間隔は20cm〜25cmが目安
- 発芽してから10日〜15日で子葉・大葉が出てきます
- 発芽して50日程度で紫色の可愛らしい花が咲きます
- 花の付け根部分に大豆のさやがふくらんでく→枝豆として収穫できる
- 水を与えながら栽培していると葉っぱが茶色く変色する
- 葉がすっかり落ち、さやからカラカラと乾いた音がしたら収穫のサイン
- 2〜3日天日干しし、2週間ほど陰干しして、脱穀したら見慣れた大豆が完成!
このように、順調に育てば秋ごろには大豆を収穫できます。ただし、潤沢な水分を必要とする作物なので、土が乾燥しないようにこまめに水やりしなければなりません。
また、堆肥を加えながら大豆栽培に適した保水性の高い土作りをする必要があります。
畑を耕して一から大豆を育てるためには、ある程度の経験やスキル、体力が求められます。そのため、家庭のプランターでも大豆を育てられる方法を実践するのがおすすめです。
家庭でもできる!大豆の育て方を紹介!
大豆は畑で育てるイメージがありますが、実は家庭用のプランターでも育てられます。外国産の輸入大豆が多い中、自宅で大豆を育てて日々の食材として利用することができれば、家族により安心・安全な料理を提供できて魅力的ですよね。
ここでは、家庭で大豆を育てる具体的な方法について見ていきましょう。
【手順1】まずはプランターと土を準備する
まずは家庭用のプランターを用意します。大豆は根っこが深くまでのびる植物なので、プランターの深さが20cm以上あるものを選びましょう。
また、大豆は弱アルカリ性の土を好む野菜です。野菜用栽培土を購入し、苦土石灰や肥料を混ぜて酸性度を調整しましょう。これで大豆を育てるための準備は完了です。
【手順2】1ヶ所に3〜4粒の種をまく
家庭用のプランターに大豆の種をうえる際は、1ヶ所の穴に3〜4粒の種をうえます。1つのプランターに何ヶ所もうえる場合は、20cm〜25cmの間隔でうえるようにしましょう。
水をやりすぎてしまうと、根腐れしてしまう可能性があります。そのため、種をうえるタイミングで水をたっぷりあげたら、大豆の芽がでるまではそのままにします。うまく芽が出てきたら、不要な芽を間引いていきましょう。
ちなみに、苗から大豆を育てたい方は、茎が太くて葉っぱが青々としている元気な苗を選び、苗と同じくらいのサイズの穴を掘って植えていきます。大豆の根本に土をかけて安定させたら、プランターの底から水が出てくるくらいまでたっぷりと水をやりましょう。
【手順3】水やりを忘れずに支柱も立てる
大豆は極度の乾燥をきらうので、目安として10日間も雨が降らなかった場合には、水をやりするようにしましょう。ただし、大豆の開花時期である7月〜8月期は大豆に実入りする時期なので、他の時期よりも多めの水をやる必要があります。
土の表面が白く乾燥してきたら、こまめに水をやるようにしましょう。
大豆の苗が育ち、実や葉っぱが生い茂り丈が高くなってくると安定しなくなってきます。その場合は、支柱を立てて大豆がさらに成長できるようにフォローしましょう。
まとめ
この記事では、大豆の成長する過程や家庭用のプランターで大豆を育てる方法について紹介しました。大豆は15℃〜25℃の気温で発芽し、寒くなる秋から冬にかけて収穫できます。プランターで大豆を育てる場合は、20cm以上の深さがあるものを選びましょう。
7月〜8月にかけては大豆の実が大きくなるだけでなく、紫色の小さな花をたくさん咲かせるので、観賞用植物としても栽培を楽しめるのが大きな魅力ですよ。
家庭菜園の畑やプランターで大豆を育てる方法をチェックしながら、大豆の自家栽培にチャレンジして、ふだんの家庭料理の彩りに加えてみてはいかがでしょうか?